いわき資料パスファインダー No.7
「常磐炭田」に関する資料の探し方(2)~ 労働者と採炭技術 編 ~
平成21年2月 発行
手がかりとなるキーワード 常磐炭田 常磐 炭鉱 鉱山労働 閉山 採炭 |
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『福島大百科事典』(福島民報社)[K/031/フ] - 図書
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いわき資料コーナーでは、主に「567 石炭」という分類の場所に置いてあります。常磐炭田の概略が知りたい場合は、『いわき市史』を調べるのがおすすめです。
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常磐炭田の労働者について知るなら…
書名 |
内容 |
出版年 |
分類 |
---|---|---|---|
『いわき市史 別巻 常磐炭田史』 |
嘉永年間(1848~)から昭和61年(1985)に至る、約135年にわたる常磐炭田の歴史を網羅的に記述した、常磐炭田を知るための基本書。 時代ごとに章が構成されており、各時代における労働条件や賃金、生活環境など労働者を取り巻く状況を知ることができる。 |
1989 |
地域210.1-1 イ 地域567 イ |
『おいらの歩み 組合創立20周年記念労働史』 |
昭和20年の常磐炭礦労働組合結成当時の前後から、昭和40年までの組合史が詳細に記されている。磐炭争議など、戦前の労働運動については、『俺らのあゆみ 常磐炭礦労働組合創立10周年記念労働史』(1956年出版)が詳しい。 |
1966 |
地域366 ジ |
『日本炭鉱賃労働史論』 村串 仁三郎∥著 |
「第二篇飯場制度のもとでの資本と賃労働」では、常磐地方の炭礦の労資関係を、飯場制度の成立、展開、消滅の過程をたどりながら分析・解明している。 |
1976 |
地域567 ム |
『ドキュメント・閉山』 草野 日出雄∥著 |
昭和51年の常磐炭礦西部礦閉山を追ったルポルタージュ。第二部では、西部礦で従事する労働者の作業風景が、多くの写真とともに記録されている。 |
1976 |
地域567 ク |
『炭砿労働者の閉山離職とキャリアの再形成』 PART I~X |
常磐炭礦離職者について、早稲田大学・大正大学の研究グループが実施した社会調査の報告書。新しい職業や地域移動など、生活の全般的な変更と再組織化を迫られた離職者を追跡調査している。最終的には、5,000人近いサンプル数となった。またVII・Xでは、面接調査において対象者より口述された人生史が収録されている。 |
1998~2007 |
地域567 タ |
『東北経済No.64』 |
大塚一二氏の「常磐炭礦を中心とした戦中朝鮮人労働者について」が掲載されている。炭礦における在日朝鮮人労働者の労働実態や待遇などについて、資料を中心に解説している。 |
1978 |
地域567 ト |
採炭技術について知るなら
書名 |
内容 |
出版年 |
分類 |
---|---|---|---|
『東部炭礦技術』 |
昭和22年、炭礦技術の向上を目的として発足した東部炭礦技術会発行の技術論文誌。昭和23年7月創刊。同会は、採炭・機械化・保安・選炭・防排水・地質・土建の専門委員会を設け、活発な研究活動を行った。 |
1948~ |
地域567 ト |
『常磐技報』 |
常磐炭礦技術会発行の技術論文誌。昭和23年8月創刊。研究者や会員による研究論文や技術紹介、成果発表の場となった。常磐炭礦技術会は、昭和23年に常磐炭礦社内で発足した技術会である。 |
1948~ |
地域567 ジ |
『灼熱の常磐炭礦』 |
「第三章 技術陣の苦闘」では、坑内冷房や坑内水の対策、機械化による採炭の合理化、坑内自然発火対策などについての記述あり。 |
1998 |
地域567 シ |
『写真が語る 常磐炭田の歴史』 |
写真を中心に常磐炭田の歴史を振り返ることができる資料。「第1部 第1章 石炭を地中から市場へ」(P21)では、採炭の様子や坑道、採炭機械などが写真で説明。 |
2006 |
地域567 ジ |
- 逐次刊行物
常磐炭田関係の逐次刊行物は次のようなものがあります。
『常磐炭田史研究』(常磐炭田史研究会)[K/567/ジ]
年1回刊行。社会・経済・文化など多方面にわたって地域と関わりが深かった常磐炭田について、新たな検証と解釈を行っている。
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